Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)『Your Power(ユア・パワー)』

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分からなかった振りをしているけど、あなたが何をしたかぐらい皆ちゃんと分かってる。

2021年5月15日号のbillboard The HOT100 第10位(1週チャートイン)

2021年5月7日分 UK Official Singles Chart Top100 第5位(1週チャートイン)

今回はアコースティックなサウンドとパーソナルな歌詞が心に響く、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)の『Your Power(ユア・パワー)』をおすすめします。

彼女のバイオグラフィーを簡単にご紹介。

ビリー・アイリッシュは、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれの19歳。(2021年5月現在)

兄フィニアスとともに学校に通わず、ホームスクールで学びながら育ち、11歳の時に作曲活動を開始。

2016年にサウンドクラウドで配信されたデビュー・シングル『Ocean Eyes』が注目を浴び、2019年1月にリリースしたデビュー・アルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』からのシングル『Bury a friend』や『Bad guy』が世界中で大ヒットしたのは皆さんもご存じの通り。

第62回グラミー賞では、新人賞・最優秀楽曲賞・最優秀レコード賞・最優秀アルバム賞の主要4部門を史上最年少で受賞するという快挙を成し遂げます。

また音楽活動だけではなく、地球温暖化やアメリカ大統領選挙、BLM運動に対しても堂々と自らの意見を発信し、世界中の人々に多大な影響を与える一人でもあります。




後悔だけすればいいなんて、虫が良すぎない?

タイトルになっている「Your Power」とは「あなたの力」という意味。

歌詞をすべて訳してみると…。

Try not to abuse your power
(あなたの力を乱用しないで)
I know we didn’t choose to change
(私たちが変化することを選ばなかったのは分かってる)
You might not wanna lose your power
(あなたの力を失いたくなかったのかもしれないけど)
But havin’ it’s so strange
(悪用するのはとても奇妙なこと)

She said you were a hero
(彼女は言った あなたはヒーローだって)
You played the part
(あなたはその役を演じていたけど)
But you ruined her in a year
(一年で彼女を破滅させたよね)
Don’t act like it was hard
(大変だったようなフリはしないで)
And you swear you didn’t know
(知らなかったってあなたは主張する)
No wonder why you didn’t ask
(何も聞いてこなくても不思議じゃない)
She was sleepin’ in your clothes
(彼女はあなたの服を着て寝ていたけど)
But now she’s got to get to class
(もう彼女は授業に行かなければならない)

How dare you?
(どうしてそんなことができるの?)
And how could you?
(どうしてそんなことができたの?)
Will you only feel bad when they find out?
(皆にバレた時 後悔だけするつもりなの?)
If you could take it all back
(もしすべてがあなたの元に返ってきても)
Would you?
(それで良いの?)

Try not to abuse your power
(あなたの力を乱用しないで)
I know we didn’t choose to change
(私たちが変化することを選ばなかったのは分かってる)
You might not wanna lose your power
(あなたはあなたの力を失いたくなかったのかもしれないけど)
But havin’ it’s so strange
(悪用するのはとても奇妙なこと)




I thought that I was special
(自分は特別だと思ってた)
You made me feel
(あなたがそう感じさせてくれていた)
Like it was my fault, you were the devil
(それも私のせいで あなたって悪魔だったのね)
Lost your appeal
(あなたの魅力を失ってしまった)

Does it keep you in control?
(それでも主導権を握り続けるの?)
For you to keep her in a cage?
(自分のために籠に彼女を閉じ込め続けるの?)
And you swear you didn’t know
(知らなかったってあなたは主張する)
You said you thought she was your age
(あなたは言った 彼女は君と同じぐらいの歳だと思っていた)

How dare you?
(どうしてそんなことができるの?)
And how could you?
(どうしてそんなことができたの?)
Will you only feel bad if it turns out
(皆にバレた時 後悔だけするつもりなの?)
That they kill your contract?
(あなたとの契約を切る時に)
Would you?
(そうなの?)

Try not to abuse your power
(あなたの力を乱用しないで)
I know we didn’t choose to change
(私たちが変化することを選ばなかったのは分かってる)
You might not wanna lose your power
(あなたの力を失いたくなかったのかもしれない)
But power isn’t pain
(でも力って痛みではないのよ)




ビリーのとてもパーソナルな心情や経験を反映し、声を上げる大切さを訴える歌詞。

ビリーはこの楽曲について、Instagramでこんなコメントを残しています。

『Your Power』の楽曲とビデオが公開になったわ。この歌は今まで私が手がけた歌の中で大好きな歌のひとつ。私の心情にとても近い内容をこの作品に込めたので、とても不安に感じています。この楽曲は目撃または経験したどちらもひっくるめた、多くの異なる状況について歌っているの。この歌が変化へのインスパイアになることを望むわ。あなたの力を乱用しようとしないでね。

また別のインタビュー記事を読むと、ビリーの実体験を含め、ハリウッドでのセクシャルハラスメントや性的虐待に対する抗議の想いも込めたようです。

ビリー本人がプロデュースしたMVも見応えがあり、荒涼とした山谷に一人座るビリーに大蛇が忍び寄ったうえ、巻き付いて締め付けるというインパクトのある映像。

でもアナコンダに締め付けられているその姿は、利用され傷つけられた心情を的確に表現していて。

見る者に何かを訴えかけてくる作品になっています。


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