The Weeknd ft. Daft Punk(ザ・ウィークエンド・フーチャリング・ダフトパンク)『I Feel It Coming(アイ・フィール・イット・カミング)』

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確かに僕は愛を感じるんだ。怯えないで、大丈夫だよ。

2017年5月13日号のbillboard The HOT100 第21位(23週チャートイン・最高位 第4位)。

2017年5月3日分 UK Official Singles Chart Top100 第64位(23週チャートイン 最高位 第9位)。



今回は、聴いているとじんわりと心が温かくなって、宇宙的規模で壮大な安心感に包まれる歌。


The Weeknd ft. Daft Punk(ザ・ウィークエンド・フーチャリング・ダフトパンク)の『I Feel It Coming(アイ・フィール・イット・カミング)』をおすすめします。




ダフトパンクとのコラボ曲で、アルバム『Starboy』の最後に収録されている一曲です。
このアルバム、よく良曲を18曲も詰め込んだなっていうぐらい半端ない。


ザ・ウィークエンドの楽曲って基本的には退廃的な世界観を、彼の声質を生かし、官能的に美しく表現しているものが多いと感じるのですが。


この『I Feel It Coming』では、温かく希望に満ちた愛をやさしく歌っています。
歌詞からも一歩踏み出すことに対して、躊躇したり怯えている相手を「大丈夫だよ」と導くような、ゆっくりと手を差し伸べるような、そんな気持ちが伝わってきます。


ただね、この『I Feel It Coming』の歌詞のスゴイところは、主に2パターンに受け取れる多面的な描き方。


ひとつは、とても友愛的なもので、孤独でつらい時を過ごしている身近な友人、あるいは見知らぬ人ながら、同じ地球で過ごす人類という名の仲間に対して、「君が頑張っているのは分かっているよ。僕には感じるよ。君にそのうち奇跡が起こることをね。」と励ましている感じ。


もうひとつは男女の愛の始まりを表していて、互いの過去や苦悩を気にすることなく、恋に落ちる予感を=「it」で表現しているともいえる気がしますし、もっと進んでリビドー的なものを表現している部分もあります。






Youtubeのコメント欄を読むと、「マイケル・ジャクソンを彷彿とさせる歌だ」や「ザ・ウィークエンドはマイケル・ジャクソンの再来だ」と書き込んでいる人、賛同している人が多いのですが。


個人的には、確かにマイケルを彷彿とさせる部分はあるかもしれないけど、ザ・ウィークエンドはまた違ったジャンルを生み出す才能を持った予感をさせる人で。
テクノやエレクトロニカ、ヒップホップ寄りかつ、プログレッシブロックやニューウェーブっぽいニュアンスもいとわないR&B歌手という印象を受けるのですね。


この歌が収録されているアルバム『Starboy』は、影響を受けたデヴィッド・ボウイに捧げていますし、珠玉のラッパーKendrick Lamar(ケンドリック・ラーマー)ともコラボしていたりします。


ちなみに、私は『Reminder』もやみつきになるぐらい大好きです。


マイケルが根源がどうであれ、最終的に高貴で優美なものへと変幻させるシンガーだとするなら、ザ・ウィークエンドはタブーを扱いながらも失わない耽美性を表現できるシンガーだと感じたりします。


もちろんどちらもこんな言葉では言い表せないほど素晴らしいシンガーです。


驚いたのが、MVに水原希子ちゃんが出てます!
SFチックで火星とも思えるかのような惑星で歌っているかのような演出にも注目を。